The Muppet Christmas Carol/マペットのクリスマス・キャロル(1992年)

The Muppet Christmas Carol (1992) – IMDb

“The Muppet Christmas Carol/マペットのクリスマス・キャロル”は1992年に公開されたマペット映画。劇場版は「The Muppets Take Manhattan/マペット めざせブロードウェイ!(1984年)」以来、久々となります。ジム・ヘンソンの息子、ブライアン・ヘンソンの初監督作品。

冒頭部分


イギリスの小説「クリスマス・キャロル」の物語が、マペットと人間が共存する世界で展開されます。

今までのマペット映画にあった破天荒さは抑え目。19世紀のロンドンらしいセットと衣装が丁寧に作られています。
ストーリーも原作に近く、冷徹な守銭奴、嫌われ者のスクルージがクリスマスイブに3人の精霊から過去・現在・未来のクリスマスを見せられるという内容はそのままです。
そこで第三者として登場するゴンゾとリゾが楽しい掛け合いとおなじみのメタなギャグを見せてくれるのが、重くなりがちなストーリーを和らげています。マペット映画としてもクリスマス・キャロルものとしても非常に完成度の高い映画だと思います。

日本ではディズニーレーベルで廉価版DVDが発売されています。一部のレンタル店でも取り扱いしているのでマペット映画の中では比較的視聴しやすい作品となっています。また歌の部分も含めて日本語吹替がされています。あとカーミットの声優が山寺宏一さんなのはこの作品ぐらい? アメリカでは2012年に20周年記念Blu-rayが発売されました(詳しくは後述)

この映画は、1990年にジム・ヘンソンが亡くなってから初の長編作品となりました。カーミット役はスティーブ・ウィットマイアが引き継いでいます。
また主役がマペットではなく人間であるというのも、今までにはなかった要素です。
スクルージを演じたのはマイケル・ケイン。複雑な彼の心の移り変わりを見事に演じています。3人の精霊は作品オリジナルのデザインで、他のマペットとは違うアプローチがなされています。

マペットショーのメンバーももちろん多数出演、カーミットはスクルージの部下クラチットという重要な役をやっていますが、どちらかというとマペット側の主役はゴンゾと、ネズミのリゾです。ゴンゾはなんと原作者デイケンズ役(笑)スクルージに無理やり同行してお話を解説しています。彼らはスクルージからは認識されておらずお話を直接動かすことはありませんが、この作品上でムードメーカーとして重要な役割を担っています。

ところでこの映画ではカーミットとピギーが結婚して、子供もいることになってます。あくまでも映画の設定上のことです。男の子はカエル、女の子はブタで、物語のキーパーソンであるティムをカーミットの甥っ子ロビンが演じています。ロビンはとても小さいマペットで弱弱しい声をしているのですが人の心を捉えるキャラクター。少ない出番でもかなり印象に残ると思います。演じているのは先日亡くなったJerry Nelsonさんです。


ここからは2012年にアメリカで発売された”The Muppet Christmas Carol (20th Anniversary Edition) “(Blu-ray+デジタルコピーとDVDセットの2種類、日本語未対応)の簡単なご紹介をします。残念ながら日本では発売予定なしのようです。

Blu-rayのボーナスコンテンツは以下の通り。

・Disney Intermission/ディズニーインターミッション・・・一時停止中にマペットキャラクターのクリスマスソング映像がランダムで登場。新規撮影映像。
キャラクターによるオーディオコメンタリー・・・ゴンゾとリゾがメインで語るコメンタリー。新規録音。
・ブライアン・ヘンソンによるオーディオコメンタリー・・・US版DVDと同内容。※日本版DVDは特典映像がありません
・メイキング・・・US版DVDと同内容。ブライアン・ヘンソンとゴンゾ・リゾが進行役。マペット操演の様子も出てきます。
・NGシーン集・・・US版DVDと同内容。
・ペペによるゴンゾの紹介・・・US版DVDと同内容。
・世界のクリスマス・・・ミニコーナー。US版DVDと同内容。



最初の2つがBlu-rayオリジナルコンテンツです。ディズニーインターミッションはこんな感じ。



私が見た限りではチキンたち、シェフとチキンたち、ペンギンたち、ネズミたちのバージョンが確認できました。
ゴンゾとリゾのコメンタリーがネタ満載。最初マジメに(コメンタリーらしいことを)語ってたカーミットがトラブルで出て行ったり、ゴンゾたちがほぼ喋りっぱなしであれこれくだらない事を喋ってるのがすごく面白いです。私がもっと英語を理解できればより楽しめるはずなんですけど、それか日本語版が出れば・・・ディズニージャパンさん待ってます!

余談
日本版DVD、アメリカ版DVD・Blu-rayとも未収録となっている場面があります。



若い頃のスクルージと恋人のすれちがいと別れのシーンでの歌”When Love Is Gone”。とても良い曲なのですが、映画のテンポを考えると後年カットされてしまったのもわからないでもないです。特典映像として収録されないのは何か事情があるのでしょうか。メイキング映像の一部と、映画のエンディングではこの曲(アレンジバージョン)を聞くことが出来ます。